いざ大家業を始めてみたけど
空室が埋まらなくて困っている
入居率はどう改善したらよいの?
こういった悩みを持っている大家さんは少なくないと思います。
私は今まで大手賃貸仲介会社や1万戸を超える賃貸管理会社に勤め、賃貸物件のご紹介は勿論の事、賃料査定や大家さん向けセミナーの講師、収益物件の売買などをメインに17年間不動産業に身を置いてきました。そこで培ってきたノウハウをここで紹介していきます。
賃貸管理会社を活用すべきか
まず賃貸物件を所有した大家さんの選択肢としては、その物件を賃貸管理会社に依頼し対応してもらう方法と自分で入居付けから管理までを行う方法があります。
賃貸管理会社に依頼するメリット
- 手間がかからない
- ある程度知識を持っている人からアドバイスを受けられる
- セミナーや交流会で他の家主との人脈が増える
- 入居者募集、賃貸管理の面でノウハウがある
- 自社の仲介部門を持っている
賃貸管理会社に依頼するデメリット
- 管理手数料がかかる
- 担当の営業によって話す質が変わる
- 会社によって得意分野が異なり期待する部分との乖離が生じる
- 売りたい商品を売ってくる(外壁塗装・リノベーション・リフォームなど)
- リフォーム会社の提携先によって室内のレベルが変わる
大家専業のメリット
- 管理手数料がかからない
- 入居者さんと直接繋がる事で問題点が早期に明確になる
- 仲介業者との連携が図りやすい
- 自分の中でノウハウがストックされていく
大家専業のデメリット
- 時間がとられる
- 情報量に限りがある
- 入居者さんと直接会わないといけない
- 知識・経験が無いと対応が難しい
- 仲介業者に直接募集依頼を行わないといけない
管理会社に依頼する一番のメリットは「時間」だと思います。特にサラリーマン大家さんや兼業で事業をされている方にとって、時間を制限される事は非常に好ましくないですよね。デメリットを見て頂ければ分かると思いますが、要はどう上手く付き合っていくか、これが重要です。期待する部分との乖離や担当者のレベルが低い問題については、管理会社を変更すればよいですし、売りたい商品を持ってくれば、それがその物件と現在の状況に照らし合わせ本当に必要か吟味すれば良いんです。「管理手数料はかかるじゃないか」と言われてしまいそうですが、時間を求めるのであればそこは必要経費です。その手数料で上記メリットの恩恵が得られるのであれば安い買い物かもしれません。ただ、会社・担当が信用できないという状況がもし発生したら管理会社の変更をしてきましょう。
又、中には全て自分でやりたい、地域によっては頼れる管理会社さんが無いという大家さんもいらっしゃると思います。そんな時はこのブログや他のサイトで勉強頂き実践してください。
収益性を高める=入居率を上げる
収益性を高める一つの方法として挙げられる事、それは空室対策です。
入居率100%、満室という状態をいかに長く保つか、これが肝となります。
私が仲介業者や管理会社に在籍していた際、大家さんから空室対策の相談を受けておりました。
「なんでうちの物件は決まらないのかな?」
「家賃を下げなきゃダメ?」
「初期費用を変更するべき?」
「リフォームした方が良いのかな?」
仲介業者さんは実際見た事の無い物件でも、パソコンをいじりながら、家賃を下げて部屋が綺麗なら…とか初期費用をもっと安くして…と言うと思います。それは何故かというと、人気の仲介業者さんほど色々な大家さんがウチの物件をお願いしますと来るからなんです。普段の業務で忙しい中、更にそういった依頼を受けると中々しんどいというのが仲介業者さんの本音ではないでしょうか。
そして、仲介業者や管理会社から言われるようにしてみたけど
「家賃を下げても決まらない・・・」
「初期費用を変更したけど決まらない・・・」
「リフォームしたけど決まらない・・・」
といった悪循環に繋がります。それではどの様にしたら適切な空室対策が出来るのでしょうか。
答えからお伝えすると「現地が全て」、これです。
実際こんな事がありました。
店舗で物件を紹介している時は「この物件で決まるだろうな~」と思っていても、現地に行ってみると虫の死骸が落ちていたり、落書きがされていて治安が悪そうとか、リフォーム済みなのに部屋が汚いとか色々な理由でダメになってしまうパターンがありました。どんなに魅力的な条件を揃えても、現地がダメなら何をやってもムダになります。
まずはご所有の賃貸物件の問題点をご自身でチェックできるように重要ポイントを設けました!是非チェックしていただき適切な改善に繋げていきましょう!
外観・共有部のチェックポイント
- 物件の外壁に色落ちや剥がれ、落書きは無いか
- 廊下・階段・駐車場にゴミは落ちていないか
- 集合ポストの周辺は綺麗か、チラシがいっぱい詰まっていないか
- 共用部に入居者がゴミをおいていないか、バルコニーに大量にゴミをおいている部屋がないか
- 駐輪場から自転車が溢れだしていないか
建物の外壁や階段、廊下、駐車場、集合ポストなど綺麗な状況を保てているでしょうか。夏場になると共用部に蜘蛛の巣や虫の死骸があったり、駐車場にゴミが散乱していたり、集合ポストにチラシがいっぱい詰まっていたりなど、この様な状況では新しいお客様をお迎えする事は出来ません。
又、駐車場や駐輪場で今までトラブルに巻き込まれた事のある入居者さんも少なくありません。入居者さんにとってはいかに安心して住む事が出来るかという視点が重要になります。
室内のチェックポイント
- 鍵の保管状況は適切か
- 玄関は綺麗になっているか
- 下水道から匂いが漏れてきていないか
- 室内にホコリや虫の死骸が落ちていないか
- バルコニーは綺麗に保たれているか
お部屋の鍵をパイプスペースや電気のメーターボックスにそのまま置いてあるのはNGです。仲介業者さんは入居者さんの目の前で鍵を出しますのであまり良い印象を受けません。できればキーボックスを設置するなど検討しましょう。
玄関の綺麗さ、これ大変重要です!入居者様をご案内する中で、玄関を開けた時のリアクションで成約するかしないか分かるケースが結構ありました。人も物件も一緒、第一印象が非常に重要です!最初の印象が良くないと、そのお部屋自体に良い印象を与える事が非常に難しくなります。綺麗にお掃除をしておき、綺麗なスリッパやウェルカムボードの設置など検討しましょう。又、匂い対策の一環で消臭グッズを置くこともオススメ致します。
室内・バルコニーの状況は定期的に確認が必要です。室内のクリーニングをしたから大丈夫ではありません。空室期間が長引くと様々な問題が発生します。いつお客様に見られても良い様に綺麗に保っていたいですね!
キッチン・お風呂・トイレ・洗面所については、丁寧に見ていきましょう。匂いのもととなる部分や見た目、その物件の評価がここでかなり変わります。例え設備が古くても綺麗にしておくことが大事、基準は自分が住みたいレベルかどうかです。
- 排水口の部分は匂い防止シールが貼られているか
- 髪の毛などのゴミが落ちていないか、埃がたまっていないか
- 水垢が残っていないか
- カビが生えていないか
大家さんからすると、退去の後にクリーニングを入れているのだから上記のような問題はないだろうと思いますよね。これが違うんです。クリーニング後にチェックに行ってみて下さい。業者さんによって質の違いはあれど、目につく所はきっとあります。今までリフォーム後にすぐ内覧に行って何回裏切られた事か(笑)
水廻りは特に女性の方が気にする部分と言われてきましたが、最近では男性もかなり気にします。その為、室内のポイントの中でも重要ポイントとして挙げております。ピカピカに磨いておきましょう。
まとめ
賃貸物件の収益性を高める基本として、まず現地のチェックについてご紹介させて頂きました。
管理会社に任せているかどうかは問わず、自身の目でチェックし改善を行っていくことが空室対策の一歩目となります。実際に住む入居者さんがどんな視点で自分の物件を見るか、安心して入居できると思って頂けるかという思いでチェックしていきましょう。
次の記事では自分の物件がどんな形で募集されているかについて、どんな掲載であればお部屋探しをしている方にとって魅力的に映るのかについて書いていきます。
目指せ入居率100%!
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